--Lambda Calculusの簡約 ここでは、Haskell の式をそのまま使う。record と data は使わない ---Types 1. a,b,c などは型である。Haskell の Integer や Char も型である。 2. U,V が型なら U -> V も型である。(関数) 3. U,V が型なら (U , V) も型である。(Pair、直積) ここでは、これらによって作られる型のみを考える。 ---Term Term は以下の規則によって型と一緒に構築される。 1. Haskell の変数 x,y,z は項。つまり let a = ... で宣言された小文字で始まる記号。対応する型(変数で指定された)を持つ。 1 や 'a' も対応する型を持つ項である。 2. u が型U、v が型V を持てば、(u,v) は型(U,V)を持つ項である。 3. 型(U,V)を持つ項 t に対して、fst t は型U を持つ項、snd t は型 V を持つ項である。 4. v が型V を持つ項で、x0,x1,...,xn が型Uを持てば、 \x0 x1 ..., xn -> v は項である。 Haskell によって変数の名前のスコープは適切に扱われるとする。 5. t が型 U->V を持ち、u が 型U を持てば、 t u は型V を持つ項である。 これら項は、Haskell によって評価される。これらは変換規則と提供する。 1. 変数は変数の値 2. (u,v) は pair 3. fst と snd は pair の最初と次を取ってくる関数 4. lambda 式は、与えられた引数により変数の置き換えを行う 5. 関数の適用を行う。 ---等式 fst (x,y) == x snd (x,y) == y (\x y -> v) u == v さらに ((fst v),(snd v))==v (\x t x) = t ---正則形 (Normal form) Haskell の計算は、これらの項をなるべく簡単に変換していくもの。 fst (u,v) snd (u,v) (\x -> v) u のような形が式に含まれていなければ、式はこれ以上計算できない。 逆に含まれていれば、次のように変換できる。 fst (u,v) -> u snd (u,v) -> v (\x -> v) u -> v[u/x] (v の中のxをuで置き換える) 置き換えによって、さらに計算が進む場合もある。 --問題 以下の式を計算せよ (\x -> (snd x,fst x)) (1,2) 以下の式は Haskkel がエラーを出す。 (\x -> (snd x,fst x)) ((\x -> t 3 ),2) 適切に実行されるように t に関する修正を加えよ。