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1 \section{開発過程}
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2 Cerium を用いた開発では、以下の段階にそれぞれ実装とテストを行う。
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4 \begin{enumerate}
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5 \item C によるシーケンシャルな実装 \label{list_dev_1}
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6 \item SPE を考慮したデータ構造 (PolygonPack, SpanPack) を持つ実装 \label{list_dev_2}
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7 \item コードをタスクに分割し、FIFO キューでシーケンシャルに実行する実装 \label{list_dev_3}
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8 \item タスクを SPE に割り当て並列実行する実装 \label{list_dev_4}
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9 \end{enumerate}
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11 段階 (\ref{list_dev_1}) の実装は Task Manager を用いず、
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12 プログラムのアルゴリズムの信頼性を確認するために用いる。
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14 段階 (\ref{list_dev_2}) ではデータの変換が必要になり、
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15 段階 (\ref{list_dev_1}) と同じ結果を得られるかどうかを検証する。
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16 この段階までは、入力に対して出力が一意に決まる状況であり、テストは容易である。
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17 シーケンシャルな実装であるため、デバッグも二分法により容易に行うことが出来る。
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19 段階 (\ref{list_dev_3}) の実装からは Task Manager を用いる。
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20 この段階まではアーキテクチャに依存しないので、
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21 ターゲットが開発途中の段階でも記述することが可能である。
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22 また、FIFO スケジューラを用いずに Random スケジューラを実装することにより、
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23 並列実行特有の非決定的な実行が導入される。
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24 非決定的な動作においても、段階 (\ref{list_dev_2}) までと同じ仕様を
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25 満たすことを検証する必要がある。
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26 これは、逐次型プログラムでは出て来ない問題である。
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28 段階 (\ref{list_dev_4}) では、段階 (\ref{list_dev_3}) までが動いていれば
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29 問題なく動作すると期待される。また、SPE タスクを、
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30 SPE が持つ命令セットを用いて最適化することにより、更なる性能向上が期待できる。
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32 段階 (\ref{list_dev_3}) から 段階 (\ref{list_dev_4}) へのプログラムの変換は
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33 非常に容易である。Task Manager の API である set\_cpu() を用いることにより、
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34 Task を PPE で実行するか SPE で実行するかを明示的に書くことが出来るからである。
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36 {\small
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37 \begin{verbatim}
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39 Task *task1 = create_task(cmd1,siz1,in1,out1);
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40 Task *task2 = create_task(cmd2,siz2,in2,out2);
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41
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42 task1->set_cpu(CPU_PPE); // PPE 上で実行される
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43 task2->set_cpu(CPU_SPE); // SPE 上で実行される
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44
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45 \end{verbatim}
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46 }
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