Mercurial > hg > Papers > 2017 > tatsuki-master
view benchMark.tex @ 47:ec36cd935174
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author | tatsuki |
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date | Sun, 19 Feb 2017 18:26:12 +0900 |
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\chapter{性能測定} 前章までに、Jungle へ行った改善点・開発したアプリケーションについて述べた。 本章では、実装した新機能の性能測定を行う。 また、最後に既存のDBとの検索速度の比較を行う。 比較対象には、MongoDBとPostgreSQLを選択した。 \section{測定環境} 表\ref{environment}に、測定を行ったマシンの環境を記述する。 \begin{table}[htb] \begin{center} \caption{実験環境} \begin{tabular}{|p{15em}|p{24em}|} \hline OS & MacOS Sierra 10.12.3 \\ \hline Memory & 16 GB 1600 MHz DDR3 \\ \hline CPU & 2.5 GHz Intel Core i7\\ \hline Java & 1.8.0.111 \\ \hline mongoDB & 3.4.1\\ \hline PostgreSQL & 9.6.1 \\ \hline \end{tabular} \label{environment} \end{center} \end{table} \newpage \section{TreeMapの測定} 6章で実装した TreeMap の性能測定を行う。 比較対象には、 TreeMap 実装前に Jungle で使用していた Functional Java の TreeMap を使用する。 図\ref{find}は、 TreeMap に1000回の Get を行った際のグラフである。 X 軸は Get を行う TreeMap のノード数。 Y 軸は Get にかかった時間を表す。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6,angle=-90]{result/treemap/find.pdf} \caption{TreeMap への Get} \end{center} \label{find} \end{figure} \ref{find}より、Functional Java の TreeMap と比較して、 Jungle の TreeMap の方が非常に高速に動いている。 理由として、Jungle の TreeMap は、検索対象の値を持つノードを、二分探索木の探索アルゴリズムに則り探索するのに対し、 Functional Java の TreeMap は、検索対象のノードがルートになる木を構築し、ルートを返す。といったアルゴリズムを採用していため、 探索アルゴリズムの差が図\ref{find}の結果に出た。 その他の処理についても、Jungleの TreeMap の方が高速に動作していた。 \newpage \section{Index の差分 Update の測定} 7章で実装した、Index の差分 Update の測定を行う。 図\ref{index}は、Index の差分 Update と FullUpdate の速度比較のグラフである。 測定は、木にノードを追加、Commit を1セットの変更として行う。 X 軸は、木に行った変更のセット数。 Y 軸は、木の構築にかかった時間を表す。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6]{result/createIndex.pdf} \caption{IndexのUpdate} \label{index} \end{center} \end{figure} 図\ref{index}より、Index の Full Update に比べて差分 Updateの方が高速に木の構築に成功している。 しかし、Jungleでは木に変更を加える際、毎回 Commit を行うわけでなく、 基本的に複数回変更を行った後、一気にCommit を行う。 差分 Update は、変更を加えたノードを記憶し、 Commit 時に Index の更新を行う。 一方、Full Update では、 Commit を行うまでに木に加えた変更の数に関係なく、新しい Index を構築する。 よって、 Commit 前の木の編集回数が増えた場合、 Index の Full Update と 差分 Update では、差分 Update の方が、Index に対して多くの変更を行うことになる。 そのため、Commit を行うまでの 木に対する変更回数によっては、 Full Update の方が高速に Index の構築を行える可能性がある。 そこで、図\ref{index2}に、Commit を行うまでに行った木の編集回数と、 Index の Update 速度の測定結果を記述する。 X 軸は、1回の Commit を行うまでに木に行った編集回数。 Y 軸は、Commit にかかった時間を表す。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6,angle = -90]{result/createIndex2.pdf} \caption{Commit を行うまでに木に加えた変更回数と、 Index の構築時間} \label{index2} \end{center} \end{figure} 図\ref{index2} より、Commit の前に行った木の編集回数に関係なく、基本的に Index の更新は差分 Update の方が早いことがわかった。 \newpage \section{正順の線形木の構築時間の測定} 8章で実装した、 Differential Jungle Tree の性能測定を行う。 比較対象は、Default Jungle Tree を用いる。 図\ref{dfTree}は、正順の木を構築するまでにかかった時間のグラフである。 X 軸は、構築した木のノード数。 Y 軸は、構築にかかった時間を表す。 また、木のみを構築する時間を測定するため、Index は作っていない。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6]{result/createListTree.pdf} \caption{Differential Tree と Default Jungle Tree} \label{dfTree} \end{center} \end{figure} 図\ref{dfTree}より、Default Jungle Tree より、Differential Jungle Tree の方が高速に木の構築している。 これは、Default Jungle Tree が、木を構築する際に複製を行うのに対し、Differential Jungle Tree は複製を行っていないからである。 期待通りの結果が出たといえる。 \section{Red Black Jungle Tree の測定} 9章で実装した、Red Black Jungle Tree の性能測定を行う。 比較対象は、Default Jungle Tree を用いる。 図\ref{redblack}は、木を構築するまでにかかった時間のグラフである。 X 軸は、構築した木のノード数。 Y 軸は、構築にかかった時間を表す。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6,angle=-90]{result/createRedBlackTreeAndDefaultTreeTime.pdf} \caption{Red Black Jungle Tree と Default Jungle Tree} \label{redblack} \end{center} \end{figure} 図\ref{redblack}より、Default Jungle Tree より、 Red Black Jungle Tree の方が高速に木を構築している。 これは、Default Jungle Tree が、木を構築する際に Index を生成しているのに対し、 Red Black Jungle Tree は、自身の木構造が Index と同等の働きを持つため、Index を構築する必要がないからである。 \section{既存のデータベースとの比較} Jungle と既存のデータベースとの比較を行う。 比較対象は PostgreSQL と mongoDB を選択した。 データの検索の速度を比較した。 図\ref{compareDB}に結果のグラフを記述する。 X 軸は、データベースのデータ数。 Y 軸は、検索にかかった時間を表す。 \begin{figure}[htpb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.6,angle=-90]{result/comparedb.pdf} \caption{既存の DB との比較} \label{compareDB} \end{center} \end{figure} 図\ref{compareDB}より、Jungle は PostgreSQL と mongDB と比較して、非常に高速な検索を行えている。 理由として、PostgreSQL と mongoDB は、通信を介してデータにアクセスするのに対し、Jungle は、アプリケーション内にデータがあるため、通信を介さないためだと考えられる。