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author | e165729 <e165729@ie.u-ryukyu.ac.jp> |
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date | Sun, 26 May 2019 18:01:14 +0900 |
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title: 画面配信システム TreeVNC のマルチキャストの導入 author: Ryo Yasuda, Shinji Kono profile: 並列信頼研 lang: Japanese code-engine: coderay <!-- <\!-- slideshow の command -\-> --> <!-- slide.htmlでは通常キーでのコマンドが存在している --> <!-- p,a,s : スライドを自動送り(1,2...) --> <!-- : スライドを逆方向に自動送り(...,2,1) --> <!-- n : Page数を on/off --> <!-- f : 右下ロゴの on/off --> <!-- t : slide.html.pdf に変更 --> <!-- c : 右下スライド移動用UIの on/off --> <!-- d : ロゴ部分の選択…? --> <!-- [URL](http://~~~) --> <!-- [FILE](file:///Users/ryokka/~~~) --> <!-- slideshow build スライド.md -t s6cr --> ## 画面配信システムの活用 - 講義や発表の場では、プロジェクタが使用されることが多い。その場合接続不良など、アクシデントが起きる恐れがある - 画面配信システムTreeVNCは、自身のPC画面を他者のPCに表示するソフトウェアである - TreeVNCを使用することで、参加者は手元のPCを使用しながら講義を受ける事が可能になる。切り替えの際も、ボタン一つで共有する画面の切替を可能としている ## TreeVNCの現状 - 問題点 - 画面配信は送信するデータ量が多いため、TreeVNCでは無線接続の場合、画面配信の遅延が大きくなってしまう - 現在のTreeVNCのデータ転送方法だと、無線接続で送信するには大きすぎる - 解決案 - マルチキャストを導入することで、データ量を抑え画面配信の遅延を軽減する <!-- ## 目次 - **TreeVNC の概要** - **基本概念** - **構造** - 研究内容 - TreeVNC の改良 - 送信データの Blocking --> ## TreeVNC - TreeVNC は本研究室で開発している画面配信システム - VNC(リモートデスクトップソフトウェア)を利用している - 木構造の接続方式を採用し、配信側の負荷を分散し大人数での画面配信が可能 ## VNC - VNC(Virtual Network Computing)は、RFBプロトコルを用いてPCの遠隔操作を行うことを目的としたリモートデスクトップソフトウェア - サーバー側とクライアント側に分かれており、起動したサーバーにクライアントが接続することで遠隔操作を可能にしている - 全てのNodeが一台のサーバーに接続するため負担が大きい <center><img src="./fig/vnc-crop.svg" alt="message" width="400" height="300"></center> ## RFB プロトコル - RFB (Remote Frame Buffer) プロトコルは、自身の画面をネットワークを通じて送信し他者の画面に表示するプロトコル - 他人のPC画面が表示される側と、FrameBufferへの更新が行われる(自身のPC画面を送信する)側に分かれ、それぞれをRFBクライアント、RFBサーバと呼ぶ - FrameBufferは、メモリ上に置かれた画像データのこと ## TreeVNC の構造 - TreeVNCは接続してきたクライアントをNodeとし、木構造状に管理する - ルートのノードをRoot Nodeと呼び、その下に新たなNodeを接続していく - Root Nodeが参照しているVNCServerからFrameBufferUpdateを取得し、各Nodeに送信する - 木構造状に接続することで、画像データのコピーを各Nodeに負担させることができる <center><img src="./fig/treevnc-crop.svg" alt="message" width="400" height="300"></center> ## 木構造の再構成 - Nodeが切断されたことを検知できなければ木構造が維持できない - Root Nodeが木構造のネットワークトポロジーを管理しているため、Root NodeにNodeの切断を知らせる必要がある - 切断検知にはMulticastQueueを使用しており、MulticastQueueには画像データが入っている - MulticastQueueから画像データが一定時間取得されず、Timeoutを検知した場合切断したと判断する ## 画像データのエンコード方法 - TreeVNCではZRLEというエンコードタイプを元にした、ZRLEEというエンコードを用いて画像データを圧縮を行う - ZRLEでは解凍時に必要な辞書データを書き出すことができない - ZRLEEはRoot Nodeで受け取ったZRLEのデータを一度解凍し、辞書データを付与して再圧縮している <center><img src="./fig/EncodeZRLEE.svg" alt="message" width="400" height="300"></center> ## 共有画面切り替え - 従来のVNCでは、配信者が切り替わるたびに再起動、再接続を行う必要があった - TreeVNCでは、画面上にあるShareScreenボタンを押すことで配信者の切り替えが実行できる - ShareScreen実行後、Root Nodeに対しSERVER CHANGE REQUESTというメッセージが送信される - メッセージを受け取ったRoot Nodeは配信を希望しているNodeのVNCサーバーと通信を行い、切り替え作業に入る ## 有線接続との接続の違い - 現状のTreeVNCでは画面配信のデータ量は多く、無線LAN接続を行うと画面配信の遅延が大きくなる - WifiのMulticast機能を利用し、UpdateRectangleを一度だけ送信することで無線LAN接続でも十分に遅延が抑えられると考える - HDや4kの画面更新には64MB程度となり、これを圧縮しつつwifiのMulticast paketの最大サイズ64KBに変換、送信する必要がある - paket lossがあった場合、再送処理は複雑であると予想できるため、まずBlokingによる実験を行う ## RFBプロトコルのUpdateRectangleの構成 - 1つのUpdateRectangleには複数のRectangleが格納されている - RectangleはZlibで圧縮されたデータが指定された長さだけ格納されており、そのデータはさらに64x64 ByteのTileに分割されている - 無線接続の場合、一度に送信できるデータ量が64KBしかないため、それに合わせて更新された部分のRectangleを分割する必要がある - Phase0 行の途中から始まる部分 - Phase1 行の最初から最後までの部分 - Phase2 行の途中で終わる部分 <center><img src="./fig/FrameUpdateRectangle.svg" alt="message" width="400" height="250"></center> ## 木構造とマルチキャストの共存 - ツリーに無線接続のNodeを加えてしまうと全体の配信遅延に繋がる - 無線接続時のMulticastの実装を提案 - Multicastならば、Serverからの送信は一度で済むため、ツリー構造の形成が必要ない - 従って新しいNodeが無線接続であっても、有線接続のツリーの配信には影響が出ない <center><img src="./fig/interface-crop.svg" alt="message" width="400" height="350"></center> ## まとめ - - Multicast対応のためのデータのBlockingを実装した - データの Blocking を行うことにより、無線接続での Multicast 対応を行えるようにした - 今後の課題 - Multicast の実装 - Multicast 実行時の遅延の評価 - Packetloss 時の対処