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paper section2-6 wrote
author e165729 <e165729@ie.u-ryukyu.ac.jp>
date Wed, 08 May 2019 00:27:15 +0900
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%\setcounter{巻数}{59}%vol59=2018
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\begin{document}


\title{画像配信システム TreeVNC のマルチキャストの導入}

\etitle{}

%\affiliate{IPSJ}{情報処理学会\\
%IPSJ, Chiyoda, Tokyo 101--0062, Japan}


\paffiliate{IEUR}{琉球大学工学部情報工学科\\
Information Engineering, University of the Ryukyus.}

\author{安田 亮}{Ryo Yasuda}{IEUR}[riono210@cr.ie.u-ryukyu.ac.jp]
\author{大城 由也}{Yuya Oshiro}{}
\author{河野 真治}{Shinji Kono}{IEUR}[kono@ie.u-ryukyu.ac.jp]

\begin{abstract}
 TreeVNCとは当研究室で開発している画面配信システムである。しかし、画面共有は送信するデータ量が多いため、無線 LAN 接続の場合、画面の配信に遅延が生じてしまう。そこで、multicast でのデータ通信の実装やデータの分割・圧縮方法の評価を行い、TreeVNC のmulticastの有用性を評価する。
\end{abstract}



\maketitle

\section{画面配信ソフトウェア TreeVNCの活用}
現代の講義や発表、プレゼンなどではPC画面で用意した資料を見ながら進行することが多い。ゼミでは発表者のPC画面を切り替えを行いながら発表を行う場合もある。通常このような場面では資料やスライドを表示するためにプロジェクタが利用される。その際、発表者のPC画面を切り替えるたびにケーブルを差し替える必要がある。発表者のPCによっては接続するアダプターの種類や解像度の設定により、正常にPC画面を表示できない場合がある。また、参加者もプロジェクタに集中を割く必要があり、手元のPCと相互に参照する場合、負担になる場合がある。

当研究室で開発している画面配信システムTreeVNC\cite{taninari:2011a}は、発表者の画面を参加者のPCに表示するソフトウェアである。そのため、参加者は不自由なく手元のPCを操作しながら講義を受けることが可能になる。更に発表者の切り替えの際もケーブルを差し替えずに、共有する画面の切り替えが可能になっている。

TreeVNCはVNC\cite{vnc}を利用した画面配信を行なっている。しかし通常のVNCでは配信側のPCに全ての参加者が


\section{TreeVNCの基本概念}
\subsection{VNCについて}
VNC(Virtual Network Computing)は、クライアント(ビューワー)側とサーバ側からなるリモートデスクトップソフトウェアである。遠隔操作にはサーバを起動し、クライアント側がサーバに接続をすることで可能としている。また、動作にはRFBプロトコルを用いている。

\subsection{RFBプロトコルについて}
RFB(Remote Frame Buffer)プロトコル\cite{rfbprotocol}とは、自身のPC画面をネットワーク上に送信し他人の画面に表示を行うプロトコルである。画面が表示されるユーザ側をRFBクライアントと呼び、画面を送信のためにFramebufferの更新が行われる側をRFBサーバと呼ぶ。Framebufferとは。メモリ上に置かれた画像データのことである。RFBプロトコルでは、最初にプロトコルのバージョン確認や認証が行われる。その後、クライアントへ向けてFramebufferの大きさやデスクトップに付けられた名前などが含まれている初期メッセージを送信する。RFBサーバ側はFramebufferの更新が行われるたびに、RFBクライアントに対してFramebufferの変更部分のみを送信する。更に、RFBクライアントのFramebufferUpdateRequestが来るとそれに答え返信する。変更部分のみを送信する理由は、更新がある度に全画面を送信すると、送信するデータ面と更新にかかる時間面において効率が悪くなるからである。


\subsection{TreeStructure}
TreeVNCはサーバに接続してきたクライアントをバイナリツリー状に接続している。また、接続してきたクライアントをノードとし、その下に新たなノードを接続していくことでサーバが画面のデータを配信する回数を抑え、負荷分散を行なっている(図\ref{fig:TreeStructure})。バイナリツリー状に接続することで、N台のクライアントが接続しにきた場合、従来のVNCではサーバ側がN回のコピーを行なって配信をする必要がある(図\ref{fig:UntilVNC})が、TreeVNCでは各ノードが2回ずつコピーをするだけで配信が可能となる。

バイナリツリーのルートのノードをRoot Nodeと呼び、そこに接続されるノードをNodeと呼ぶ。Root Nodeは子Nodeにデータを渡す機能、各Nodeの管理、VNCサーバから送られてきたデータの管理を行なっている。各Nodeは、親Nodeから送られてきたデータを自身の子Nodeに渡す機能、子Nodeから送られてきたデータを親Nodeに渡す機能がある。

\begin{figure}[htb] %PDF
\begin{center}
\includegraphics[scale=0.4]{../Image/treevnc-crop.pdf}
\caption{TreeVNCの接続方法}
\label{fig:TreeStructure}
\end{center}
\end{figure}


\begin{figure}[htb] %PDF
\begin{center}
\includegraphics[scale=0.4]{../Image/vnc-crop.pdf}
\caption{従来のVNCの接続方法}
\label{fig:UntilVNC}
\end{center}
\end{figure}

\subsection{通信経路}
TreeVNCの通信経路として以下の6つが挙げられる。


\begin{itemize} %箇条書き
\item Root Nodeから任意のNodeに直接通信を行う send direct message (Root to Node)
\item 任意のNodeからRoot Nodeに直接通信を行う send direct message (Node to Root)
\item Root Nodeから木の末端までの全てのNodeに通信を行う message down tree (Root to Node)
\item 任意のNodeから上に辿ってRoot Nodeまで通信を行う message up tree (Node to Root)
\item Root Nodeから配信者へのVNCサーバへの通信を行う send message (Root to VNCServer) 
\item 配信者のVNCサーバからRoot Node への通信を行う send message (VNCServer to Root)
\end{itemize}


\subsection{メッセージ通信}
TreeVNCの各NodeとVNCServer間で通信されるメッセージを表\ref{tb:message}に示す。

\begin{table}[htbp]
 	\caption{通信経路とメッセージ一覧}
	\scalebox{0.55}{	
    	\begin{tabular}{|l|l|l|} \hline
	通信経路				& message						& 説明 \\ \hline \hline
                   				& FIND\_ROOT					& TreeVNC接続時にRoot Nodeを探す。 \\ \cline{2-3}
	send direct message	& WHERE\_TO\_CONNECT			& 接続先をRoot Nodeに聞く。 \\ \cline{2-3}
        (Node to Root)      	& LOST\_CHILD               			& 子Nodeの切断をRoot Nodeに知らせる。 \\ \hline \hline
        
                            		& FIND\_ROOT\_REPLY          		& FIND\_ROOTへの返信。 \\ \cline{2-3}
	send direct message 	& CONNECT\_TO\_AS\_LEADER		& 左子Nodeとして接続する。接続先のNodeが含まれている。 \\ \cline{2-3}
	(Root to Node)    	  	& CONNECT\_TO					& 右子Nodeとして接続する。接続先のNodeが含まれている。 \\ \hline \hline

        message down tree   	& FRAMEBUFFER\_UPDATE		& 画像データ。EncodingTypeを持っている。\\ \cline{2-3}
        (Root to Node)      	& CHECK\_DELAY               		& 通信の遅延を測定する。 \\ \hline \hline

        message up tree     	& CHECK\_DELAY\_REPLY       	 	& CHECK\_DELAYへの返信。 \\ \cline{2-3}
        (Node to Root)		& SERVER\_CHANGE\_REQUEST	& 画面切り替え要求。 \\ \hline \hline

                            		& FRAMEBUFFER\_UPDATE\_REPLY 	& 画像データの要求。 \\ \cline{2-3}
	send message        	& SET\_PIXEL\_FORMAT			& pixel値の設定。 \\ \cline{2-3}
	(Root to VNCServer) 	& SET\_ENCODINGS             		& pixelデータのencodeTypeの設定。 \\ \cline{2-3}
                           	 		& KEY\_EVENT                			& キーボードからのイベント。 \\ \cline{2-3}
                            		& POINTER\_EVENT             		& ポインタからのイベント。 \\ \cline{2-3}
                            		& CLIENT\_CUT\_TEXT          		& テキストのカットバッファを持った際のmessage。 \\ \hline \hline

                            		& FRAMEBUFFER\_UPDATE        	& 画像データ。EncodingTypeを持っている。 \\ \cline{2-3}
	send message        	& SET\_COLOR\_MAP\_ENTRIES   	& 指定されているpixel値にマップするRGB値。 \\ \cline{2-3}
	(VNCServer to Root) 	& BELL                       				& ビープ音を鳴らす。 \\ \cline{2-3}
                            		& SERVER\_CUT\_TEXT          		& サーバがテキストのカットバッファを持った際のmessage。 \\ \hline
    \end{tabular}
    }
    \label{tb:message}
\end{table}

\subsection{MulticastQueue}
配信側の画面が更新されるとVNCServerから画像データがFRAME\_BUFFER\_UPDATEメッセージとして送られる。その際、画像データの更新を複数のNodeに同時に伝えるためにMulticast Queueというキューに画像データを格納する。


\section{Multicastの導入}

\section{Blokingの手法}

\section{まとめ}




\end{document}