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author kiyama <e185758@ie.u-ryukyu.ac.jp>
date Sun, 14 May 2023 15:41:59 +0900
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%\section{学科システム}
\pagenumbering{arabic}

企業や大学では業務や授業あるいは研究などにコンピュータ上のサービスが重要である.
これらはオンプレのシステムとクラウド上のシステム, さらに, 従業員や教員, 学生が持ち込むPCやモバイル, それらをつなぐ有線無線あるいは公衆回線
を含む. これら全体を協調させ, 故障や外部からの脅威から守るのがシステム管理の仕事になる.
この協調方法は日々最新技術が登場しており, それを積極的に導入すると同時に, 利用者及び管理者がその技術をうまく使えるようになることが望ましい.

これを固定された少数の管理者が行なうことはリソース的に難しく, 利用者の教育的観点からも望ましくない. IT技術は使って, 改良していくことにより全体の生産性が向上し, 組織的な協調あるいは進化が可能になる.
つまり, 利用者も積極的にシステム管理に関わることが望ましいと思われる. それが結果的に管理者の負担を下げ、管理業務の意義を高めることにつながる.


琉球大学工学部では学生や教員に対してシステムサービス提供するために, 教員と学生のチームを作り対応している.
これはシステム管理チーム(シス管)と呼ばれている. このチームには3年次の学生実験からも参加するメンバーがいる.
そこで、システム管理に参加する時の敷居を下げる必要がある.
本稿ではチャットツールであるmattermostを用いたシステム管理の手法を提案する.

\section{本学で提供するサービス}

本コースでは学生240人、スタッフ20人で構成されている。建物は二つに分かれていて, 5階分を占有している.
大教室と学生演習室, 個々の研究室と教官室に有線無線のLANを提供している. 
有線LANはAkatsukiと呼ばれるコース内のIP割り当て,DNS申請,LDAP情報管理を提供するサービスを用いて対象の機器にIPアドレスを割り振ることで利用できる。
また無線LANは本学科の職員や生徒を対象としたLDAP情報を用いた認証が必要なものやイベント時に作成されるゲストを対象にしたものが存在する.

物理サーバーは2Uサーバーを6台導入している.
このうち4台の2Uサーバーは仮想環境を提供するKVMやGPUリソースを使用できるsinglarityや知能情報コースのwebサイト,gitlabやAkatsukiを稼働しているpodmanを提供している.
2台の2Uサーバーはディスクサーバーとして稼働しており,分散ファイルストレージのcephで管理されている.

これらサーバー上で動作するサービスには学内の連絡や授業等で使用されるチャットツールのmattermostやバージョン管理ツールのgitlab,実験演習や研究に使われる仮想環境のKVM,singkarity,podmanなどがある.

\section{シス管の業務}
シス管では週に一回のミーティングを行なっている.基本的にオンラインミーティングツールのzoomを使用しての実施となっている.ここでは作業報告や緊急で対応する要件,今後のスケジュールなどについて話し合っている.

上記で発生したタスクなどは情報共有サービスのScrapBoxを使用している.タグを用いて情報を整理しており,作業チケットや定期的に発生する作業のドキュメント,緊急時の作業ログとして活用している.

また2022年前期より実験演習にシステム管理が加わったことで受講している三年次の学生も管理に加わっている.

\section{シス管の問題点}
%/問題点一:システム管理チームに入ってくる人が少ないこと、実験演習をとっている人の定着率の悪さがある。その原因として現在のシステム管理チームは複雑な操作を必要とするため敷居が高いと考える。
%/問題点二:学科システムは外部からの攻撃を受けたことがありその際の原因としては主なのがパッチ処理を当てておらず脆弱性がそのままになっていたためだった。サービスの脆弱性は人力で調べるしかなかったため後手に回ったと考える。
しかし,検索性の悪さや擬似タイトルの多さからシステムに慣れていない作業者は目的の操作を探すのは困難である. 
また,演習科目を受講している生徒以外でシステム管理に興味を持ち参加する学生は少ない. 
演習科目でシステム管理の活動を学んだ生徒も定着率が低い問題がある.