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1 %要旨
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2 \begin{abstract}
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3 並列・分散環境におけるプログラミングは今後ますますその重要性を増していくと
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4 考えられるが、フレームワークやデバッグ等を含めてスケーラビリティに優れた
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5 分散プログラムを記述する事は非常に難しい。
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6 ここでいうスケーラビリティとは、サービスを受けるユーザー数が小規模から大規模に変化し
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7 ても同じ様に同等の能力を発揮できるという性能基準のことである。
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9 そこで本研究室では、自然にスケーラブルな分散プログラムを書くことができる
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10 プログラミングモデルとして``分散プログラミングモデル:Federated Linda''を
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11 実装し、提案している。
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12 Federated Lindaは、通常、一対多の通信を行う集中型サーバーであるLindaサーバー
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13 を複数つなぎ、タプルのリレー転送によってスケーラビリティを保つ。
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15 このFederated Lindaを用いる事で、自然にスケーラブルな分散プログラミングが書けるような
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16 分散プログラミングモデルを提供することが本研究の目標である。
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18 本論文では、Federated Linda を用いたより高度な実装としてルーティングテーブルの
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19 収束速度やネットワークのスケーラビリティに対して優位なルーティングアルゴリズムである
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20 ``Compact Routing''の実装と、その実装の経験により得られた知見からFederated Lindaに
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21 分散デバッグ機能を実装する事を提案する。
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23 今回、Federated Linda は従来のC言語による実装からJava言語での実装に
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24 移行した。Java言語を用いる事によりFederated Lindaが受ける恩恵として、
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25 オブジェクト指向による高い再利用性や、リファクタリングを利用してのプログラムコードの質の向上
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26 によって、短いスパンで新機能の開発がはかれるという点がある。
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28 Java言語によるFederated Lindaを用いることにより、以前では実装が難しかった
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29 Federated Lindaにおける分散デバッグの為のインターフェースの実装も行った。
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30 これは、動いている分散ブログラムを止める事無く、通信のスケーラビリティを測定できるものである。
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31 この機能を用いることで、以前では難しかった、分散アルゴリズムのデバッグを行うことを狙う。
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33 最後には実装したデバッグインターフェースとJava版タプルサーバーについての評価を行い、
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34 まとめとする。
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36 今後の課題として、スケーラビリティを持った分散スナップショットによるデバッグの実装等が挙げられる。
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37 \end{abstract}
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