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view Paper/tex/cbc.tex @ 15:f0d512637e52
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author | soto <soto@cr.ie.u-ryukyu.ac.jp> |
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date | Wed, 01 Feb 2023 22:16:45 +0900 |
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\chapter{Continuation based C} Continuation based C\cite{kaito-lola} (以下 CbC) は 関数呼び出しの際にjmp命令で遷移をし,環境を持たずに遷移する ことができるC言語である, すなわちC言語の下位言語にあたり,よりアセンブラに近い記述を行う. CbC では CodeGear を処理の単位, DataGear をデータの単位として記述するプログラミング言語である. jmp命令で関数遷移するため関数遷移し実行が終了しても,もとの関数に戻ることはない. そのため次に遷移する Code Gear を指定する. これは,関数型プログラミングでの末尾関数呼び出しに相当する. したがって,Code Gear に Deta Gear を与え,それをもとに処理を行い, 出力として Data Gear を返し,また次の Code Gearに遷移していく流れとなる. 本章ではCbCの概要について説明する. \section{Code Gear / Data Gear} CbCでは,検証しやすいプログラムの単位として DataGear と CodeGear という単位を用いる. CodeGear はプログラムの処理そのものであり,一般的なプログラム言語における関数と同じ役割である. DataGear は CodeGear で扱うデータの単位であり,処理に必要なデータである. CodeGear の入力となる DataGear を Input DataGear と呼び,出力は Output DataGear と呼ぶ. CodeGear 間の移動は継続を用いて行われる. 継続は関数呼び出しとは異なり,呼び出した後に元のコードに戻れず,次の CodeGear へ継続を行う. これは,関数型プログラミングでは末尾再帰をしていることと同義である. \section{CbC と C言語の違い} 同じ仕様でCbCとC言語で実装した際の違いを,実際のコードを元に比較する. 比較するにあたり,再起処理が含まれるコードの例として, フィボナッチ数列の n 番目を求めるコードを挙げる. C言語で記述したものが\coderef{fib_c}.CbCで記述したものが\coderef{fib_cbc}になる. CbCは実行を継続するため, return を行えない.そのためC言語での実装も return を書 かず関数呼び出しを行い,最後にexitをして実行終了するように記述している. \lstinputlisting[label=code:fib_c, caption=C言語で記述した フィボナッチ数列の n 番目 を求めるコード, firstline=5] {src/cbc/fib.c} \lstinputlisting[label=code:fib_cbc, caption=CbCで記述した フィボナッチ数列の n 番目 を求めるコード, firstline=5] {src/cbc/fib.cbc} 軽量実装になっているのか,上記のコードをアセンブラ変換した結果を見て確認する. 全てを記載すると長くなるので,アセンブラ変換した際のfib関数のみを記載する. C言語で記述した\coderef{fib_c}をアセンブラ変換した結果が\coderef{c-ass}. CbCで記述した\coderef{fib_cbc}をアセンブラ変換した結果が\coderef{cbc-ass}になる. 比較すると,fib 関数の内部で再度 fib 関数を呼び出す際, C言語で実装した\coderef{c-ass}の30行目では callq で fib 関数を呼び出している. 対して CbC で実装した\coderef{cbc-ass}の32行目では, jmp により fib 関数に移動 している. \lstinputlisting[label=code:c-ass, caption=cで記述した際の fib 関数のアセンブラ] {src/cbc/c.txt} \lstinputlisting[label=code:cbc-ass, caption=cbcで記述した際の fib 関数のアセンブラ] {src/cbc/cbc.txt} 以上のことから CbCが軽量継続を行っていると言える. \section{Meta Code Gear / Meta Data Gear} Meta DataGear は CbC 上のメタ計算で扱われる DataGear である.例えば stub CodeGear では Context と呼ばれる接続可能な CodeGear,DataGear のリストや,DataGear のメモリ空間等を持った Meta DataGear を扱っている. また,プログラムを記述する際は,ノーマルレベルの計算の他に,メモリ管理,スレッド管理,資源管理等を記述しなければならない処理が存在する. これらの計算はノーマルレベルの計算と区別してメタ計算と呼ぶ. メタ計算は OS の機能を通して処理することが多く,信頼性の高い記述が求められる. そのため, CbC ではメタ計算を分離するために Meta CodeGear, Meta DataGear を定義している. Meta CodeGear は CbC 上でのメタ計算で,通常の CodeGear を実行する際に必要なメタ計算を分離するための単位である. 図 \ref{fig:meta-cgdg} のように CodeGear を実行する前後や DataGear の大枠として Meta Gear が存在している. \begin{figure}[htpb] \begin{center} \scalebox{0.65}{\includegraphics{fig/cbc_codegear.pdf}} \end{center} \caption{メタ計算を可視化した CodeGear と DataGear} \label{fig:meta-cgdg} \end{figure}